
どうも、元消防士のふくです。
消防を退職して早1年、消防人生5年間が懐かしい今日この頃。
そういえば、ふと思い出したのですが、
消防を目指して勉強している時って試験に関する情報だけでなく、仕事内容についても情報収集をしますよね。
この仕事の内容についての情報って表面的なものが多かったり、口コミサイトには仕事に不満を持っている消防士が群がっていたりして偏った情報しかない場合が多いです。
そこで、今回は以下のようなテーマで記事を書きました。
ちなみに私は田舎消防でしたので、都会消防とは違っている部分もあるかと思いますがご了承ください。
※守秘義務に抵触しないように書いています。
目次
消防の事務仕事について
出動や訓練以外の仕事が多い
部署にもよりますが、意外と事務関係の仕事が多いです。
私は複数の部署を経験しましたが、部署ごとに仕事量の差があります。
最悪なのが、仕事量と配置人員の数が適正でないことが多いが是正されないこと。
部署の仕事例を二つ記載します。
仕事:消防団とのやりとりが中心。定期的にある会議の資料作成及び議事録作成・入退団の事務処理・表彰関係の必要書類の作成(庶務係と共同)・消防団の出動記録の管理・各種消防団イベントの調整など
印象:出動記録が紙提出だったり会議の出欠確認がメールだったりと各種処理がアナログなので、仕事の完結に時間がかかる。
管内の消火栓や防火水槽の管理・消防資機材の管理・設備の管理など
印象:田舎消防内でも屈指の何でも屋。管内の消火栓・防火水槽全ての管理をしており、何か不具合が報告されたら非番でも直しに行ったり、消防団のポンプが不調になったら修理しに行ったり、それらの作業に加えて報告書を作成したりして多くの時間を費やす。

なんでもかんでも決済が必要
これは公務員ならではの部分ですが、何か仕事を行うときは「決済」と言って上長にその仕事をして良いかの許可を得る必要があります。
決済を得るには、「〜してもよろしいでしょうか(伺い)」という文書を作成(起案)し、係員・主任・課長補佐・課長などと言った具合に関係者全員にハンコを押してもらって決済完了となります。

人間関係あるある
部下をばかにして遊ぶ先輩がいる
体育会系の世界ならどこの世界でもいますね。ちょっとしたヘマを付け狙い、いじって楽しんだり噂を広めたりするタイプです。
特に噂を広めるというのが最悪で、「あいつは仕事が出来ない」というイメージを拡散されると払拭は簡単ではありません。とにかく勉強・訓練をして先輩に勝てるよう頑張りましょう。
女好きが多く、女性関係の話で盛り上がりやすい
民間に移って分かりましたが、消防士の女性関係の話は結構エグいです。
やはり身体を鍛えている分、テストステロンが多く分泌されているのが原因なのでしょうか。
そういう話が好きな方はぜひ、一緒に盛り上がってください。
でも、基本的には良い人が多い
上2つはちょっとマイナスな面を紹介しましたが、私がいた所属は良い人が多かったです。
色々迷惑も掛けましたが、話を聞いてくれたり一緒に訓練をしてくれたりします。
消防はチームで動くので、自分勝手な行動を控えて他人のために動ける人は大事にされます。

生活あるある
お風呂(シャワー)時に出動指令が掛かるとめっちゃ焦る
訓練や出動で身体が汗まみれになりますので、シャワーを浴びさせて貰えるんですが
その時に出動指令がかかると他の人より初動が遅れるので焦ります。
できる限りロスを少なくしたいので、服をできる限り着やすい形で配置しておくなど工夫をしましょう。
私の場合、以下のような工夫をしていました。
②上着はチャックを閉めて、上から被れるようにしておく
③でかいバスタオルを用意しておく
身体を拭かなくてもいいんじゃないか。
という意見もありそうですが、火災出動の場合は絶対に拭いた方が良いです。
なぜなら、水は熱伝導率が高いため身体が濡れていると輻射熱によって受傷しやすいからです。
超高速で身体を拭く訓練もしておきましょう。

トイレで大をするときは、放出する前にトイレットペーパーを数枚折っておく
これは消防士ならやったことあるはずです。
トイレで大をしている時に出動指令が掛かってしまったら、急いで処理をしないといけません。
少しでもお尻を拭く時間を短縮するために、あらかじめ尻拭き用のトイレットペーパーを準備しておきます。
これによって、いちいちコロコロ回すと言う時間をカット出来るんですね。


雑用は基本的には下っ端がやる
多くの消防署では、雑用は基本的には下っ端の仕事だと思います。
大変ですが、仕事をしっかりとこなす第一歩と考えましょう。
※私が最後に所属した署では、当日の勤務員で雑用を分担する制度でしたが
具体的には以下のような雑用があります。
・コピー機の紙の補充
・朝晩の車庫シャッター閉じ
・ゴミの回収
・来客時のお茶だし
・食事作り

仮眠時間は6時間あるが、6時間は仮眠できないことが多い
消防士は原則として、夜間6時間の仮眠が出来ます。
6時間設けられてますが、暇な部署じゃないと事務作業やらで6時間フルで仮眠はできません。
もちろんですが、指令があれば仮眠時間でも出動します。
あと、仮眠室に入った後にスマホをいじってしまい時間が経ってしまうケースも多いようです。

訓練編
救助大会訓練期間はほぼ休みがない
救助大会と言って、救助操法の運動会があります。
毎年8月に開催される『全国消防救助技術大会』を目指して、4月から非番週休日関係なく、ほぼずっと訓練があります。
私のいたところは事務作業もあるので基本的には午前中訓練し、24時間勤務が終わったら、その後すぐに大会訓練。そしてまた翌日は勤務みたいなサイクルです。
体力面と精神面が鍛えられます。
その他
非番・週休日でも呼び出される
こちらは消防士になるなら覚悟しなければいけない部分。
非番・週休日であっても、当番員で出動があって署に人が少なくなった場合に呼び出し(非番招集)が掛かります。
消防署では、出動に備えての最低人員を確保しておかなくてはなりません。
署によって違いますが、決められている人数を下回ると、住居が近い人間を中心に電話をかけて招集をかけます。
火災などの場合は消防職員に通知メールが送信されるので、それを見て駆けつけるケースもあります。

まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回紹介した内容はあくまで一例であって、地域などによって全く違う場合もあります。
特に仕事面においては、都会消防と田舎消防で結構違う部分があるとも聞きます。
都会消防に勤める知り合いがいますので、聴取できたらまた更新していきます。
これから消防士を目指す方の参考になれば幸いです!